2021年4月1日更新
令和2年4月より,埼玉医科大学総合医療センター 中央検査部 部長を拝命しました竹下享典です。今年で創立36年目を迎える当センターでございますが、初代中央検査部・輸血部部長 遠山博先生、第2代中央検査部部長 池田斉先生、第3代中央検査部部長 三橋知明先生の築きあげられました伝統、川越比企地域の先進医療・救急医療・周産期医療を支えてこられた歴史を引き継ぎ、これからも中央検査部の発展に尽力して参ります。
中央検査部では血液・尿などの検体検査、細菌・ウイルスなどの感染症検査、心電図・脳波などの生理機能検査、超音波検査を担当しています。これらの臨床検査は、病気の状態を正しく把握するために行われ、適切な診断と治療の基礎となるものです。高度医療を実践するために、そして地域の皆様のご期待に応えるべく、中央検査部では24時間365日「正しい結果を速く報告すること」に努めています。例えば、診察前検査では中央採血室で採血が終了してから60分以内に検査結果を報告することを原則定めていますが、これによって質が高く安全な外来診療が可能になります。より安全で良質な診療支援のために、臨床検査の質・量の更なる高みを目指すためには、ハードとソフト両面の業務改善の継続が必要です。臨床各科の要望に応える設備を整えるために2019年には全面改修を行い、精度管理の徹底・技術の向上・作業の効率化を図るために、臨床検査に特化した国際規格である、ISO15189を2021年3月に取得しました。チーム医療にも積極的に参画し、患者さんに対する糖尿病教室・腎臓病教室・血糖自己測定指導、医師に対する検査受付におけるコンサルタント業務・臨床研究支援、病棟・手術室では出張検査・検査支援を行っています。これからの医療の行く末を見据えて、がんゲノム医療、新型コロナウイルス・薬剤耐性菌などの新興感染対策、様々な病態の新規バイオマーカーの探索、医療ビッグデータ解析といった新しい課題にも挑戦して参ります。