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初期臨床研修

周産期成育プログラム(定員 4 名)

1.プログラムの特色

当院は総合周産期母子医療センターを併せ持つ地域の中核病院であり、その中で、本プログラムは新生児科・小児科・産科・婦人科・産科麻酔科での研修を重視したプログラムである。
本プログラムでは周産期・成育医療・婦人科の専門的な知識・技能を経験でき、専門医への入門的な位置づけとなる。他のプログラムでも産婦人科、小児科に関して、選択科目として選択できるが、本プログラムを選択した場合は、下記の特典を考慮する。

本プログラムを選択した場合は、下記の特典を考慮する。

  1. 他のプログラム選択者に優先して産婦人科、小児科に関する実技等を学ぶことができる。産婦人科であれば、超音波診断の習得、分娩の介助や会陰切開縫合、帝王切開手術や婦人科手術を執刀医として支援する。
  2. 産婦人科学会、小児科学会、周産期・新生児医学会等への発表や出席を支援する。
  3. 後期研修医としての教育を初期研修時より開始し、初期研修時に新生児蘇生法(NCPR)や小児蘇生法(PALS)の早期資格取得を支援する。
  4. 病院で定めた必修科目の選択に際し、周産期科目について人数調整や時期調整が必要となった場合には、原則として他のプログラム選択者より優先して調整を行う。

2.研修内容

■ローテーション例

年次 1~4週 5~8週 9~12週 13~16週 17~20週 21~24週 25~28週 29~32週 33~36週 37~40週 41~44週 45~48週 49~52週
1年次 OR・導入 内科 救急 麻酔科 麻酔科 外科 小児科
2年次 産婦人科 精神科 地域医療 周産期 選択
必修 病院で定めた必修

■必修科目

本プログラムにおける必修科目は、内科 24 週、救急 12 週、外科 4 週、小児科 4 週、産婦人科 4 週、精神科 4 週、地域医療 4 週である。

1)内科
原則として 1 年目に 24 週の研修を行う。当院の内科には、消化器・肝臓内科、内分泌・糖尿病内科、リウマチ・膠原病内科、血液内科、心臓内科、呼吸器内科、腎・高血圧内科、脳神経内科、総合診療内科(感染症科・感染制御科を含む)があり、その他に埼玉医科大学病院、国際医療セターの診療科も選択することができる。ただし、総合診療内科(埼玉医科大学病院も可)は全員 4 週以上選択するものとする。内科研修中には、一般外来での研修を 2 週以上行うこととする。
2)救急
原則として 1 年目に 12 週の研修を行う。救急での研修は 8 週とし、4 週を麻酔科で研修する。埼玉医科大学病院、国際医療センターを選択した場合でも救急は 8 週とし、麻酔科の 4 週は原則として総合医療センターにて研修を行う。
3)外科
1 年目もしくは 2 年目に 4 週の研修を行う。総合医療センターで研修を行う場合、診療科は原則として消化管外科・一般外科とする。埼玉医科大学病院、国際医療センターの診療科も選択の対象となるが、「一般診療において頻繁に関わる外科的疾患への対応、基本的な外科手技の習得、周術期の全身管理等に対応」について研修可能な診療科を選択することが望ましい。
内科、小児科、地域医療における一般外来の履修状況に応じて、一般外来での研修も考慮する。
4)小児科
1 年目もしくは 2 年目に 4 週の研修を行う。埼玉医科大学病院、国際医療センターの診療科も選択の対象となるが、「小児の心理・社会的側面に配慮しつつ、新生児期から思春期までの各発達段階に応じた総合的な診療」について研修可能な診療科を選択することが望ましい。
総合医療センターを選択した場合には、一般外来及び医療型障害児入所施設「カルガモの家」において一定期間の研修を行うこととする。
5)産婦人科
1 年目もしくは 2 年目に 4 週の研修を行う。埼玉医科大学病院、国際医療センターの診療科も選択の対象となるが、「妊娠・出産、産科疾患や婦人科疾患、思春期や更年期における医学的対応などを含む一般診療において頻繁に遭遇する女性の健康問題への対応」について研修可能な診療科を選択することが望ましい。
6)精神科
1 年目もしくは 2 年目に 4 週の研修を行う。総合医療センターのメンタルクリニックを選択した場合には、原則として最初の 1 週は、埼玉精神神経センターにて病棟研修を行うものとする。
埼玉医科大学病院の神経精神科で研修を行う場合には、埼玉精神神経センターでの研修は不要とする。
7)地域医療
2 年目に 4 週以上の研修を行う。沖縄県立北部病院(附属診療所含む)を選択した場合は 8 週の研修を原則とする。
内科、小児科、外科における一般外来の履修状況を勘案し、地域医療における一般外来研修と合わせて 4 週以上となるように協力施設を選択する必要がある。
地域医療では、一般外来の他に在宅医療(指導医が同行するもの)を経験できる協力施設を選択することが望ましい。地域医療にて在宅医療を経験できない場合には、選択科目にて研修する必要がある。
地域医療における研修協力施設
沖縄県立北部病院(附属診療所含む)、沖縄県立宮古病院(附属診療所含む)、帯津三敬病院、霞ヶ関南病院、恵愛病院、埼玉よりい病院、赤心堂病院、秩父病院、南古谷病院、東松山市立市民病院、みずほ台病院、武蔵野総合病院、新井整形外科、安藤医院、あんべハート・クリニック、川越南腎クリニック、栗原医院、新河岸腎クリニック、ますなが医院、富家在宅リハビリテーションケアクリニック

■病院で定めた必修科目

1)麻酔科
1 年目もしくは 2 年目に 4 週(原則として総合医療センターにて)の研修を行う。必修科目の救急における麻酔科 4 週と連続して研修することが望ましい。
2)周産期科目
(1)産婦人科・産科:
産科を中心として 2 年目に 6~18 週の研修を行う。小児科希望者であっても最低 6 週は研修するものとする。
当院の産婦人科は埼玉県の産婦人科医療の中核を担っており、重症例を含めた多くの疾患を経験できることから、産科・リプロダクション・腫瘍を含めた婦人科を総合的に診療できる広い視野を持った産婦人科医の育成を目的としている。本プログラムは、産婦人科専門研修の入門的位置づけとなる。産科部門は、総合周産期母子医療センターで切迫早産、前置胎盤や癒着胎盤、多胎妊娠、常位胎盤早期剥離などの異常妊娠・分娩の管理や治療、産科出血などの産科的救急対応などの研修を行う。婦人科部門においても、婦人科救急疾患などの対応、不妊治療、悪性腫瘍の治療などの研修を行う。具体的には、リプロダクション部門では、体外受精や顕微授精などの生殖補助技術と内視鏡手術を用いて、総合的な視点から不妊症治療を研修する。また、腫瘍部門では子宮頸癌・体癌、卵巣癌などの治療をはじめ、内科的合併症を有する重症度の高い癌患者の治療を研修する。一般婦人科では診療のほか、婦人科救急疾患(子宮外妊娠や卵巣嚢腫茎捻転など)などの研修も行う。
(2)小児科・新生児科:
新生児科を中心として 2 年目に 6~18 週の研修を行う。産婦人科希望者であっても最低 6 週は研修を行うものとする。
当院は、総合周産期母子医療センターを併せ持ち、小児クリティカルケア、NICU は、他施設からの搬送も多い。ドクターヘリにも参加している。新生児科・小児科 では日本周産期新生児医学会が公式に承認した新生児蘇生法(NCPR)を全国に普及させるために中心的役割を果たしており、小児領域での小児蘇生法(PALS)とともに研修修得の中心に置いている。本プログラム取得後、専門研修において専門医の取得を目指すが、新生児領域では、総合周産期母子医療センターへ集まる豊富な症例、管理体制を備えて、基幹型病院に必要な充実した研修指導体制を確保している。さらに、小児救急や専門分野での研修も、小児科専門医に向けた研修体制を作り、指導に備えている。小児科、新生児科の研修期間の配分は小児科内で本人と調整する。
なお、産婦人科、小児科については、希望があれば、埼玉医科大学病院、国際医療センターでの研修も可能とする。また、当院の産科麻酔科での研修も可能とする。

■選択科目

2 年目の 16 週(地域医療 8 週の場合は 12 週)は、どの診療科、施設で研修するか、研修期間を含めて研修医自身が選択出来る。一部の診療科に選択希望が集中した場合、研修の質を高めるために時期の変更を含めた人数調整を行うことがある。なお、地域医療にて在宅医療の経験をしていない場合には、選択科目にて研修する必要がある。

選択可能な診療科等
内科(消化器・肝臓内科、内分泌・糖尿病内科、リウマチ・膠原病内科、血液内科、心臓内科、呼吸器内科、腎・高血圧内科(血液浄化センター含む)、脳神経内科、総合診療内科(感染症科・感染制御科含む))、外科 (消化管外科・一般外科、呼吸器外科、心臓血管外科、血管外科、肝胆膵外科・小児外科、ブレストケア科、整形外科、泌尿器科、脳神経外科)、小児科・新生児科、産婦人科・産科、放射線科、麻酔科・産科麻酔科、形成外科・美容外科、皮膚科、眼科、耳鼻咽喉科、メンタルクリニック(精神科)、救急科(ER)、高度救命救急センター、リハビリテーション科、病理部、輸血部、訪問看護ステーション(総合医療センター内)、保健・医療行政、在宅診療
選択可能な施設
総合医療センター、埼玉医科大学病院、国際医療センター
埼玉精神神経センター(精神科)、埼玉県立精神医療センター(精神科)、イムス富士見総合病院、イムス三芳総合病院、帯津三敬病院、霞ヶ関南病院、上福岡総合病院、赤心堂病院、富家病院、みずほ台病院、南古谷病院、安藤医院、光の家療育センター、ウニクス川越予防医療センター・クリニック
以下、保健・医療行政としてカルガモの家、埼玉県赤十字血液センター、ナーシングヴィラ与野、埼玉県内の各保健所

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