2020年11月25日掲載
緩和ケアの目的は、病や治療によって引き起こされる様々な苦痛を総合的にとらえた上で和らげ、ご本人とそのご家族の治癒の過程をあるいは命の限界を心と身体の両面から支えることです。一人ひとりの思いを尊重し、それぞれのペースを守りながら、今生きているその人の生活の質を向上させることです。
痛みや呼吸苦などの症状を和らげることは大切な過程の一つですが、それがゴールではありません。終末期への対応において重要な役割を担うこともありますが、治療によってお元気になられた方や現在治療中の方への対応においても果たすべき役割があります。
緩和ケアチームとは、主に悪性腫瘍患者さんの緩和ケアを行うために、各科の主治医ならびに担当の看護師と協力してより良い症状緩和を提供するために活動しているチームです。医師、看護師、薬剤師、メディカルソーシャルワーカー等からなるチームには訪問看護ステーションのスタッフも加わっています。医師は苦痛の緩和を担当する医師(専門分野の異なる複数の医師がメンバーに入っています)と心・精神の悩みを和らげる精神科医(メンタルクリニック)が共同で診療にあたります。看護師は緩和ケア認定看護師がリーダーとなり患者さんのケアを担当しています。
病気の状況にかかわらず、入院の方は病棟の主治医又は担当の看護師にご相談ください。外来の方は、緩和ケア外来で対応しますので、外来の項目をご参照ください。3階の外来化学療法センター内にある相談窓口・看護専門外来とも連携して継続したケアを提供させて頂きます。主治医や担当看護師が変わることはありません。ご家族の方のサポートも行っています。さらに当院を退院となり自宅に帰られる際の在宅支援などについてもご協力させて頂きます。
私たち緩和ケアチームは、入院中の方のみならず外来の方もサポートさせて頂くことを目的として、下記の通りに緩和ケア外来を開設いたしました。