脳神経内科の病気は難病が多く、治せない病気が多いと言われてきました。しかし、近年のバイオ医学の発展により、患者さんの病状に適した有効な治療薬が開発され、多くの難病の患者さんを救えるようになってきました。埼玉医科大学総合医療センター脳神経内科では、多発性硬化症、視神経脊髄炎、重症筋無力症といった免疫疾患を対象にバイオ製剤(分子標的薬)による治療を積極的に行い、再発頻度の低下、身体機能障害の進行抑制、多剤投与の抑制、神経性疼痛の軽減を達成しています。病状の改善を越えて、患者さんの社会復帰を目指すことが私たちの目標です。ギラン・バレー症候群や慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー(CIDP)に対しては、特殊な自己抗体を当科の研究室で網羅的に解析し、適切な診断と治療を速やかに行うことが可能となりました。パーキンソン症候群など慢性神経難病の患者さんには、QOLをより高めるため、病状評価、治療の修正を目的として短期の定期評価入院(通称、難病ドック)を行っています。主治医の先生と相談して是非ご利用ください。
埼玉医科大学総合医療センター 脳神経内科