みなさん、“歯の移植”という治療法はご存知でしょうか?
歯の移植とは、親知らずなどの不要な歯を、別の部位に移し替える治療です。具体的には、虫歯などで歯を抜いた部分に、別の部位の歯を生着させることで、噛み合わせの機能や審美性を回復させます。
永久歯は乳歯と違って一度抜けると、もう生えてきません。歯が抜けてしまった後の治療は、前後の歯を削って被せる“ブリッジ”や取り外しが必要な“部分入れ歯”が一般的です。自由診療にはなりますが、人工歯根による“インプラント”を選択される患者さんも多くいらっしゃいます。
“歯の移植”は、自らの歯で噛み合わせを回復させることができるため、患者さんからは大変好評な治療です。“歯の移植”は、約30年前から存在する治療法ですが、残念ながら一般的に普及しておらず、治療の選択肢として提案されることはあまりありません。それは、技術的な難易度が高いためです。
しかし、現在はデジタルテクノロジーの発展により、シミュレーションソフトや3Dプリンターを活用した安心安全かつ成功度の高い“歯の移植”を行うことができるようになりました。
埼玉医科大学総合医療センター歯科口腔外科は、この“デジタル歯牙移植”治療を世界的にも先駆けて取り組んでおり、学会や専門誌などでの情報発信を行なっております。
この治療に興味を持たれた方は一度当科までご相談ください。
埼玉医科大学総合医療センター 歯科口腔外科