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若年乳がん患者に対する乳がん治療と妊孕性について

2023年10月1日更新

AYA(Adolescent and Young Adult:15~39歳)世代でも特に30代における罹患率1位のがん種は乳がんと報告されており、乳がん全体の約5%です。AYA世代の乳がん患者はがん治療と仕事や家庭内役割との調整やボディイメージの変化や妊孕性等様々な課題と調整しながら進められていきます。その中でも妊孕性と乳がん治療との調整は大きな課題の一つです。

 埼玉医科大学総合医療センター ブレストケア科では乳がんと診断されたAYA世代乳がん患者28症例の治療と妊孕性に関する状況をカルテベースで確認しました。手術前後に化学療法は16症例に行われ、ホルモン療法は21症例に行われました。28症例中14症例が手術前後に産婦人科を受診しておりました。妊孕性関連の目的での受診は9症例で、その内訳は既婚者6症例、結婚前提のパートナーありが1症例でした。さらに受精卵凍結を行った症例は2症例で既婚者1症例、パートナーありは1症例でした。

 AYA世代乳がんの妊孕性に関連する産婦人科受診は手術直前の初期治療早期の段階で受診するケースが多い傾向にありました。また、卵子凍結までを行うケースはAYA世代後半症例が多い傾向にありました。

当院では、今回の検討を参考に妊孕性に関する効率の良いシステム構築を検討したいと考えております。

図2:当院における乳がん治療と妊孕性温存の流れ

妊孕性温存の流れ

埼玉医科大学総合医療センター ブレストケア科(乳腺科)

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