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内視鏡で細胞が見える!超拡大内視鏡観察と人工知能解析

2023年9月1日更新

内視鏡でがんを発見した場合、「生検」といってがんから組織を一部削りとることで、病理診断をしないと確定診断となりません。内視鏡を使って生体内でリアルタイムに細胞の観察ができないか?これが可能になれば生検による病理診断を待つことなく(通常10日程度かかります)、その場で確定診断がつきます。また、病理診断の省略により医療コストを抑えることができるばかりでなく、より精度の高い内視鏡診断が可能になります。当科ではオリンパスメディカルシステムズ社と共同研究を行い、細胞レベルまで拡大が可能な超拡大内視鏡(Endocytoscope)を開発しました。これにより95%以上の食道がんが「その場で(内視鏡検査中)」食道がんであると確定診断することができることがわかりました(図)。

しかし、病理診断を超拡大内視鏡で行ったことで間違いが起これば不必要な治療を患者さんに行うことになります。このような間違いをなくすためにAIメディカルサービス社と共同で超拡大内視鏡画像解析AIの開発を行っております。近年、内視鏡画像解析AIは急速な進歩を遂げており、専門医を凌駕する診断成績が報告されております。当科で開発した食道超拡大内視鏡解析AIもエキスパート病理医と同等の診断成績を上げており実際の臨床の現場で内視鏡医をサポート可能なレベルまで仕上がっています。

AI analysis and modified type classification for endocytoscopic observation of esophageal lesions. Kumagai Y, Takubo K, Sato T, Ishikawa H, Yamamoto E, Ishiguro T, Hatano S, Toyomasu Y, Kawada K, Matsuyama T, Mochiki E, Ishida H, Tada T.Dis Esophagus. 2022 Sep 14;35(9):doac010. doi: 10.1093/dote/doac010.

【図】食道がん、胃がん、結腸がん・直腸がん切除件数とアプローチ法の推移

正常食道粘膜
正常食道粘膜
食道癌
食道癌

埼玉医科大学総合医療センター 消化管・一般外科

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